今や誰もが使っている音楽ストリーミングサービス。 定額料金で手軽に数千万曲が聴けるだけでなく、最近ではCDの音質をはるかに凌ぐ「ハイレゾ音質」を提供するサービスも一般的になってきました。
しかし、「ハイレゾ対応プランにしているのに、実はほとんどの人がハイレゾ音質で聴けていない」という衝撃の事実をご存知でしょうか?
「えっ、そのままじゃダメなの?」と思った方へ。今回は、なぜそのままではハイレゾ再生にならないのかという「3つの理由」と、100%最高音質のハイレゾで音楽を視聴するための具体的な方法を解説していきます。
目次
なぜハイレゾストリーミングが「ハイレゾ」で聴けていないのか?
まずは、ハイレゾ音質を引き出せていないよくある理由を詳しく見ていきましょう。
①Bluetoothを使用している
音楽はBluetooth送信をしている時点で音が圧縮される。
いまや必要不可欠なワイヤレスイヤホンですが、実はBluetoothで音を飛ばす時点でデータが大きく圧縮されてしまいます。ハイレゾの膨大な情報量(9,216kbpsなど)が、Bluetoothを経由することで標準音質レベル(約256kbps)まで削られてしまうのです。これでは、せっかくのハイレゾ音源も宝の持ち腐れになってしまいます。

<音質は以下のデータ量で決まる>
・標準音質(約256kbps)
・ロスレス (44.1kHz/48kHz・24bit)
・ハイレゾロスレス(192kHz・24bitなど)
※ちなみにハイレゾは「ハイレゾロスレス」というデータ量になる。

②スマホ内部で最大出力が制限されている
実は、スマホ本体にも音質の壁があります。
iPhoneの内蔵スピーカーやApple純正の変換アダプタは、性能が最大で48kHz/24bit(通常のロスレス音質)までに制限されています。
Android(Android OS)の場合も同様で、すべての音を強制的に「48kHz」などに変換して出力する仕組み(SRC)があるため、192kHzの超高音質データを再生しても、スマホ内部で自動的に音質が削ぎ落とされてしまいます。
③スマホやアプリ側で「音質の設定」をしていない
意外と見落としがちなのがこれです。初期設定のままだと、通信量を節約するためにハイレゾ再生が「オフ」になっています。ハイレゾ再生に強いSONYのXperiaなどの機種であっても、アプリ側で高音質設定に変更しなければ本来の音は楽しめません。
せっかく高音質プランに入っているのにもったいないですよね。次は100%の音質を引き出す方法を紹介します。
100%のハイレゾ音質で聴くための必須環境(スマホ別)
では、どうすればスマホの制限を突破してハイレゾを楽しめるのでしょうか。iPhoneとAndroid、それぞれの必須ステップを解説します。
①iPhoneの場合

ステップ1:アプリ内の設定を変更する
- Apple Musicの場合: 「設定」アプリ >「ミュージック」>「オーディオの品質」で「ロスレスオーディオ」をオン。Wi-Fi/通信環境に合わせて「ハイレゾロスレス」を選択。
- Amazon Musicの場合: アプリ内の設定から、再生音質を「Ultra HD」に設定。
ステップ2:外付けの「DAC(ダック)」を接続する
iPhoneの端子に、「ポータブルDAC(ヘッドホンアンプ)」と呼ばれる小型変換機器を接続します。これがiPhoneに代わって、超高解像度データを劣化させずに高音質なアナログ音へ変換してくれます。(iFi audio、FiiO、ラディウスなどの数千円〜1万円前後のスティック型が人気です)
ステップ3:有線イヤホン・ヘッドホンで聴く
DACの先には、必ず「有線」のイヤホンやヘッドホンを接続します。「ハイレゾ対応」のロゴマークがついたものを選ぶと、より確実にハイレゾの細やかな空気感を再現できます。
②Androidの場合

ステップ1:アプリ内の設定を最高音質に変更する
- Apple Musicの場合: 「設定」アプリ >「ミュージック」>「オーディオの品質」で「ロスレスオーディオ」をオン。Wi-Fi/通信環境に合わせて「ハイレゾロスレス」を選択。
- Amazon Musicの場合: アプリ内の設定から、再生音質を「Ultra HD」に設定。
ステップ2:外付けの「ポータブルDAC」を接続する
Android特有の「自動で音質を圧縮する仕組み(SRC)」を回避(バイパス)するために、USB-C端子にスティック型の小型DACを直接差し込みます。これにより、配信元の純粋なデータをそのまま外へ取り出すことができます。(FiiO、iFi audioなどがおすすめ)
ステップ3:有線イヤホン・ヘッドホンをDACに繋ぐ
DACのイヤホンジャックに、有線イヤホン(またはヘッドホン)を差し込みます。ワイヤレスでは不可能な超高音域(40kHz以上)の繊細な音を、耳までダイレクトに届けます。
ハイレゾで音楽を楽しむ

このように、スマートフォンや機材によって視聴方法が違うので、対応機種の設定やアプリの設定などいろいろ確認が必要です。
ハイレゾ対応ストリーミングサービスの選び方
現在、ハイレゾ配信を行っている代表的なサービスは「Apple Music」と「Amazon Music Unlimited」の2つが主流です。どちらも「追加料金なし」でハイレゾ・ロスレス音源が聴き放題になるのが大きな特徴です。
まずは、基本となる料金やスペックの違いを比較表で確認してみましょう。

表から分かる通り、基本的な料金設定や配信楽曲数に大きな差はありません。 しかし、Amazonプライム会員であれば「Amazon Music Unlimited」の方が毎月安く利用できるというメリットがあります。
では、料金以外の機能面や使い勝手から、どちらのサービスが向いているのかを見ていきましょう。
Apple Music

Apple Musicが向いている人
- クラシック音楽が好き、または海外のラジオ番組を楽しみたい
- iPhone、Mac、Apple WatchなどApple製品をメインで使っている
- 手持ちのCD音源とストリーミングの曲を一緒に管理したい
※映画館のような立体的なサウンドを楽しめる「Dolby Atmos(空間オーディオ)」に対応しているのも大きな魅力です。
Amazon Music Unlimited

Amazon Musicが向いている人
- すでにAmazonプライム会員に入っている(月額料金がお得に)
- 自宅のAmazon Echo(Alexa)で音楽を流すことが多い
- ポッドキャストやオーディオブックも一緒に楽しみたい
※SONYの立体音響技術「360 Reality Audio」に対応しているため、対応ヘッドホンをお持ちの方には特におすすめです。
迷ったら「無料体験」で使い勝手を試してみよう!
Apple MusicもAmazon Music Unlimitedも、基本的には初回登録時に1ヶ月程度の無料体験期間が用意されています(※キャンペーン時期によって期間は変動します)。
どちらのサービスを選ぶにしても、先ほど紹介した「DAC」と「有線イヤホン」の環境さえ整えれば、100%のハイレゾ音質を引き出すことが可能です。 そのため、「まずは自分のライフスタイル(Apple製品が多いか、Amazonプライム会員か)でお得な方を選んでみる」あるいは「両方試してみて、アプリの操作感や好みのプレイリストがある方を選ぶ」という形をおすすめします。
ハイレゾの音響空間は本当に素晴らしい!
ストリーミングサービスを選ぶ上で、「音質」は今や非常に重要な基準です。せっかくハイレゾ対応サービスを契約しているなら、環境を整えて100%の音を引き出さなければ本当にもったいないです!
ちなみに私は普段Android(Pixel)を使用しているため、スマホにFiiOのポータブルDACを繋ぎ、そこから有線でオーディオ機器に接続してハイレゾ音質を楽しんでいます。


改めてハイレゾ音質で聴き比べてみると、緻密な電子音の粒立ち、ボーカルの生々しい息遣い、空間を包み込むような立体的な音響など、これまで聴こえなかった細部の音がフワッと浮かび上がってきて本当に驚かされます。
こんなにも普通の音と違うのかと感動すること間違いなしなので、皆様もぜひこの機会に、ハイレゾの「最高音質」で音楽の奥深さを堪能してみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでくださってありがとうございました。